そんな大変なことになってるとは知らなかった。
ヒツジの雑学&豆知識
わが家のネコは、ブラッシング用のブラシを見せると大喜びで飛んで来る。
だけど、牧場や動物園のヒツジさんたちが、バリカンを見ても喜んでいる姿を見たことがない。それどころか、嫌がって逃げ回っているようにすら見えるのは気のせいだろうか。
いや、たぶん嫌だよね。
だって、時々刈り込みに失敗して(?)ケガしちゃってるヒツジとかいるから。
だから、ずっと思っていたんだ。
どうして毛刈りなんてするんだろうって。
羊毛を生産している農家ならわかるけど、動物園のヒツジなんて必要ないでしょって。暑さ対策だったら、他にも方法はあるだろうし……。
ところがところが。
そんな痛い思いをしてまでも、毛を刈ってもらわなくちゃならない事情がヒツジの側にもあったのだ。
それは。
ヒツジの毛は刈らないと一生伸び続けてしまうということ。
海外では、何年間も逃げ続けていたヒツジがモッコモコの毛のかたまりになって発見されることがある。あれは長いこと毛刈りをしてなかったせいで、伸び放題になった毛がかたまってしまった状態。
あまりに伸びすぎると、体温調節が上手くいかなくなったり、視力が落ちたり、転んだ時に起き上がれなくなったりで、命にもかかわるらしい。
もちろん野生のヒツジの仲間たちは、人間が世話なんてしなくても、時期がくれば自然に毛がはえかわる。
だけど、家畜用のヒツジたちは、たくさん羊毛が取れるようにと品種改良をされているので、放っておくと毛は一生伸び続けてしまうのだ。
だから。
あんなに嫌そうな毛刈りだけど。
ヒツジさんたちには、何とか我慢してもらうしかなかったのだ。
▼ 海外ニュースの映像。毛玉で重装備してる(?)ヒツジ。
⇒Tasmanian sheep may be world's woolliest – YouTube